天才ジャック・ニコルソンも71歳。
最高の人生の見つけ方
(原題;The Bucket List )
監督:ロブ・ライナー(『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』)
出演:ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン、ショーン・ヘイズ、ロブ・モロー
★★★★☆(3.5)
実直な自動車整備工のカーターと豪放な実業家エドワードはガンで入院した病室で出会い、ともに余命半年を宣告される。“棺おけに入るまでにやっておきたいこと”を書き出した“バケット(棺おけ)リスト”を作った2人は、リストを実現させるため人生最後の旅に出る……。(eiga.comより)
ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンという、オスカー俳優2人が初共演を果たした人間ドラマ。
実業家のエドワードを演じるニコルソン、本人そのままなんじゃないかと思ってしまった。
いたずらっ子のような顔は『カッコーの巣の上で』の時と変わっていないし、娘の前でためらう表情は、『アバウト・シュミット』で演じたウォーレン・シュミットを思い出させた。
一映画ファンとして、もっともっとニコルソンの演技を見たい、と私は思う。
仕事には愛されたが、家族に愛されてこなかったエドワードと、実直に、時には愚直に生きてきたカーターの生活が対比的に描かれる後半では、余命数ヶ月を宣告された2人の老人の人生は、どちらが正しく、どちらが幸せだったのか、と、ふと考えさせられる。
ラストは、モーガン・フリーマンのナレーションでむかえる。
2人は宣告どおりに亡くなるが、決して暗くない。
フリーマンのナレーションは、『ショーシャンクの空に』のときと同じように、心地よい余韻を残した。