オダギリジョーは、この作品出演のオファーを半年間断り続けたという。
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
監督:松岡錠司 (『さよなら、クロ』)
出演:オダギリジョー 、樹木希林 、内田也哉子 、松たか子 、小林薫
★★★☆☆(3.0)
1960年代の筑豊。飲んで暴れるオトンから逃げるように移り住んできたボクとオカン。
高校は県外、大学は東京とボクは一人でオカンから離れて暮らし始める・・・
大ベストセラーとなったリリー・フランキーの同名原作の映画化。
原作を読んでからだったので、正直言ってあまり期待していなかった。
でも、オダギリジョーと樹木希林というキャスティングは、ドラマよりもずっと私のイメージに近かった。
逆に言えばこの2人の俳優が持つ雰囲気に依存した作品だとも言える。
ボクとオカンの母子の絆を、2時間半強くらいにどう収めるのかと思って見たが、オープニングが病院にいるオカンとボクで、筑豊時代のシーンと2本の時間軸でうまく見せていた。さすがプロの仕事だなあと感心しました。
原作の印象に残ってるシーンはほとんど映像になっていたし(渋谷のスクランブル交差点のシーンを盛り込んでほしかったけど)、原作の心の声は一字一句変えていなかった。これならリリーさんも納得、の作品じゃないだろうか。
今度、舞台にもなるそうですね。
期待しないで行ったのに、周りと同様、すっかり泣いてしまいました。
帰り道、自分の母親には「ありがとう」と「ごめんね」以外の言葉も言えるようにガンバロウ・・・と思いました。