“スパングリッシュ”とはアメリカで暮らす4千万人近くのラテン系の人々によって話されているスペイン語と英語の混成語だそうです。
劇中のスペイン語には全く字幕が入りません。
スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと
(2004;米)
監督:ジェームズ・L・ブルックス (「恋愛小説家」「愛と追憶の日々」)
俳優:アダム・サンドラー 、ティア・レオーニ 、パス・ベガ
★★★☆☆(3.5)
「carmen」でもその美しさにホレボレしたが、今作でのパス・ベガも相当美しい。
頑固で娘のことを第1に考える母親のフロール(パス・ベガ)と、自由奔放で自分のことを周りに認めてほしい母親(ティア・レオーニ)がみごとに対照的で、キャラクターの個性がしっかりと演出されているので、見ていて安心できる。
ただ、ちょっと中途半端に感じたのは、ストーリーがパス・ベガの娘の大学に提出した小論文がそのまま語りとなって進むのだが、作品を通してその娘の目線で描かれていないこと。
母親であるフロールの視点で話が流れていくので、母娘の関係がただの伏線になってしまっていて、結局フロールとジョン(アダム・サンドラー)との恋愛、フロールとその周りの人々との関係が主な柱となっているのである。
それはそれでいいのかもしれないが、娘の心の動きがあまりつかめなかったのが残念。