想像以上の血生臭さでした。
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
監督:ティム・バートン(『チャーリーとチョコレート工場』)
出演:ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アラン・リックマン、ティモシー・スポール
★★☆☆☆(1.8)
19世紀のイギリス。ある判事の男の目論見により、無実の罪で投獄され、妻も娘も奪われた理髪師が、復讐のためにスウィーニー・トッドとしてロンドンのフリート街へ戻ってくる。15年ぶりに戻った理髪店の1階には、パイの店を経営する女がいた・・・
スティーヴン・ソンドハイムのミュージカルの映画化。ティム・バートンとジョニー・デップの、6度目の“共同作”である。
この作品が本格的なミュージカル映画初となったジョニデの歌声は、正直言って可もなく不可もなくという感じ。
ジョニデより、アラン・リックマンの低い歌声のほうが印象強い。
映画は、“いかにもティム・バートンらしい”映像で始まる。
全体的にモノトーンで配色された画面に、嘘っぽい血の赤さが目立つ。
カミソリを使った残虐なシーンが多く、必要なシーンであるとはいえ、もう少し違った映し方は無いものだろうかと考えてしまった。
主人公が抱えている恨み、悲しみ、自責の念が、血の映像で隠れてしまっている。
ジョニー・デップの演技でさえも、十分に堪能できなかった。
この設定だと、ジョニデでは若いんじゃないかなと思ったら、舞台版では50~60歳代の俳優がスウィーニー・トッドを演じているそうです。
ティモシー・スポール(『人生は、時々晴れ』)が出ていることを知らなかったので、登場したときは嬉しかったです。ヘレナはずいぶん年をとったという印象。でも歌声はなかなかでした。