消化不良。
シルク
(2007;カナダ/仏/伊/英/日)
監督:フランソワ・ジラール(『レッド・バイオリン』)
出演:マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、役所広司、芦名星、中谷美紀、アルフレッド・モリナ
★★☆☆☆(2.0)
1860年代のフランス。蚕の卵を手に入れるため、青年は軍人を辞め、美しい妻エレーヌを残して、極東の地、日本への危険な旅に出る。その頃、日本は幕末の時代。そこで青年は“絹”のように白い肌の少女と出会う・・・
坂本龍一の音楽が美しい風景にじんわり溶け込んでいて、素晴らしい映像だった。
しかし、満足感としてはこの点数。淡々と進むストーリーは悪くないんだけど、何か心にうったえるものがなかった。
3人それぞれの想いの深さが伝わりにくく、隠忍を重ねた女性の心情描写が不十分だ。
主演のマイケル・ピットもキーラ・ナイトレイも“若手実力派”と呼ばれ、演技に対する評価も高い。“新星”、芦名星も確かに日本美人。でも、この3人の顔が時代に合っていないのが、しっくりこない原因のひとつじゃないだろうか。特に女性のメイクが現代的であったように感じた。
映画『ラストサムライ』で小雪がトム・クルーズに口づけをする場面に違和感をおぼえた人も多いはず。今作でも、少女がマイケル・ピットに近づく場面があり、当時の日本女性をよく知るわけではないが、異性にそんなに積極的な女性っていたんでしょうか…
1月19日公開。
今年はこの作品が最後の鑑賞です。2007年は60本の作品を劇場で観ました。